SCVMM2010でのVMTemplateの作成方法(の概要)をやっと理解したので記録しておきます。
VMTemplateを使うと何が嬉しいか
まずVMTemplateを使うと何が嬉しいか…ということなのですが、「色々とカスタマイズや自動化がやりやすい」というのが一番の理由になると思います。テンプレートから作成するのですが基本的に全部の設定をいじれますし、クラウドを構築していてVMNetworkを作成しておけばIPのアサインも自動、自動応答ファイルを用いてカスタマイズできるOS基本設定はもちろん、追加でアプリケーション構成や、SQL Serverの構成などなど、色々なものが自動化できます。自動化好きにはたまらない感じになっております。
設定項目に対応した応答ファイルの生成や埋め込みもそのあたりを意識させずに全自動で行われる形になっています。
VMTemplateの作り方
そもそもの作り方の段階でGUIだけ触っていてもよくわからなくてかなり悩んでしまったのですが、わかってみれば大きくシンプルに以下の2つの方法があるようです。
- VHD(X)をあらかじめsysprepしておいたものを自分で用意し、それを使ってテンプレートを作成する。
- ホスト上に仮想マシンを構築し、それを使ってテンプレートを作成する。SCVMMが勝手にsysprepしてくれる。そしてこの仮想マシンはホスト上から無くなる。
以下のように作成ウィザードでも大きく2つに分かれています。
sysprepや応答ファイルをあらかじめ自分で仕込んでおく必要があるのか、無いのか、どの状態の仮想マシンをテンプレート化できるのか等がわからなくて結構戸惑ったのですが、結局応答ファイルは後からやるのであらかじめ仕込んでおく必要は無く、仮想マシンは停止しておけばあとは勝手にやってくれることがわかりました。SCVMMなかなか素敵ですね。
ちゃんとsysprepもしてくれます。
マシンの起動、停止なども自動でやってくれます。
操作自体はウィザードを進めていけばテンプレート化は簡単にできてしまったので省略します。お手軽でいいですね。
ロケールとキーボードレイアウトの修正
お手軽なのですが、残念ながらVMTemplateから作成した仮想マシンはロケールが日本になっておらず、またキーボードレイアウトもUSキーボードになってしまっています。これはよくないですね。KBがあり、このあたりは応答ファイルを用意して設定入れてね、ってことらしいです。
System Center Virtual Machine Manager 2008 または System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 でライブラリ上にあるテンプレートから仮想マシンを作成した場合、[地域と言語のオプション] の設定が英語になる
仕方がないので、応答ファイルを作成しました。
まず、Windows ADKのWindowsシステムイメージマネージャーを立ち上げます。
このような画面で立ち上がってきます。
応答ファイルはOSのイメージ毎に項目が違うので、まず対応するWindowsイメージ、あるいはカタログファイルを選択する必要があります。
OSインストールメディアをマップし、sourcesディレクトリ内にある、インストールイメージに適合したカタログファイルを選択します。
次に、応答ファイルを新規に作成します。
KB内に書かれているものに合致するコンポーネントを追加します。このあたりOSのコンポーネントに対応する応答を…という対応付けがなされているのですね。
KBにあるように、各種設定に「ja-JP」を設定します。
これで出来上がったので、名前を付けて保存し、SCVMMのライブラリに追加します。
SCVMMにてVMTemplateのプロパティを開き、OSの構成の個所で自動応答ファイルとして指定します。
この状態でテンプレートから仮想マシンを作成すると、きちんと日本語ロケールで、日本語キーボードになりました。
参考
応答ファイルの作成方法に関しては以下の記事が詳しくわかりやすいのでお勧めです。
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